子どもの耳、鼻、目などのいろいろな症状や病気について解説した記事のまとめです。子どもの病状でどの科にかかればよいか迷ったら、まずは小児科でご相談ください。

その他の病気の解説記事は、「病気の百科事典」からご覧いただけます。

 赤ちゃんにみられる症状 

  • 起きたら赤ちゃんの目の周りにたくさん目やにが付いていたのですが、大丈夫ですか?
    赤ちゃんは、目やにがべっとりと目の周りについていることがあります。多くの場合、先天鼻涙管閉塞といって、涙を鼻へ流す管が流れにくくなっているのが原因です。先天鼻涙管閉塞は、ほとんどが1歳までに治ります。目やにがひどいときは、鼻涙管の出口がある鼻と目の間を、1日2~3回くらい優しくマッサージしてみてください。鼻涙管にたまった涙液や目やにが押し出され、症状が良くなります。
  • でべそが心配です
    でべそ(臍ヘルニア)は、緊急で治療を要する事態になることはほとんどなく、2歳までに自然に治ります。自然に治らなかったり、臍ヘルニアが大きい場合は手術が必要になります。最近は、きれいに治ることを重視して、早いうちから「圧迫療法」をすることがすすめられています。「圧迫療法」について詳しく知りたい方は、外来でご相談ください。
  • 赤ちゃんの頭にかさぶたみたいなものがこびりついているのは何ですか?
    これは脂漏性湿疹といって、生後1ヶ月以降の赤ちゃんによく見られる皮膚の病気です。皮脂腺から分泌される皮膚の脂分が多くなったときに、それを栄養にしているカビが増えて、脂漏性湿疹が起きると考えられています。赤ちゃんは皮脂の分泌が活発なので、脂漏性湿疹が起きやすいのです。脂漏性湿疹は、スキンケアで対処します。
  • おむつかぶれはどうやってケアすれば良いのですか?
    入浴時におしりをきれいにしたら、白色ワセリンや亜鉛華軟膏(小児科で処方できます)を厚めにぬって、皮膚のバリア機能を保つようにします。おしりふきでゴシゴシこするとさらに皮膚が荒れてしまうので、おむつかぶれがひどい場合は、シャワーで洗い流すのがおすすめです。

 こんな症状も治療する方法があります 

  • おねしょは治療できます
    おねしょ(夜尿症)は治療可能です。子どもの夜尿症でお悩みの方は、ぜひ一度、小児科でご相談をおすすめします。子どものおねしょの原因の多くは、抗利尿ホルモンという尿を濃縮するホルモンが、夜間にじゅうぶん分泌されないためです。夜間にも薄い尿が大量に作られ、膀胱におさまりきれずにおねしょをしてしまうのです。この場合、抗利尿ホルモンの錠剤を寝る前に飲んでもらって補充することで、おねしょが改善できます。
  • 不登校は起立性調節障害のせいかもしれません
    朝、なかなか起きられない。午前中は調子が悪い。立ちくらみやめまいがする。思考力が低下してボーっとしている。子どもに、このような症状がみられた場合、起立性調節障害(起立性低血圧)という自律神経の病気かもしれません。起立性調節障害では、血圧の調節機構がうまく働かず、横になった状態から起き上がった後に、血圧低下が続いてしまいます。起立性調節障害は、不登校の原因となることもあります。

 耳鼻科に関連した症状 

  • 子どもの耳そうじはどうすれば良いのですか?
    家庭での耳そうじは、実は必要ありません。耳垢は、自然に外に排出される仕組みになっており、多少の耳垢があって正常です。耳そうじは、耳の中を傷つけたり、耳垢を奥に押し込んでしまうことがあり、むしろ有害とすら言われています。耳あかの除去が必要なのは、聞こえが悪かったり、痛み、耳鳴りがあるときです。心配な場合は、小児科にかかったついでに、耳の中も見てもらいましょう。本当に耳垢を除去した方が良い場合は、耳鼻科に紹介します。
  • 鼻血が出てしまいました……
    鼻血がでたら、出血している側の鼻を手でつまみ、鼻中隔に押しつけます。10分くらい圧迫すればたいてい血が止まります。このとき、鼻血がのどにたれ込まないように、前屈みの姿勢で座るようにします。左右の鼻を分ける鼻中隔の前方には、細かい静脈血管がたくさん集まっています。ここは指を入れれば届く場所で、鼻をほじったり鼻をかんだりする際に血管を傷つけてしまい、出血するのです。花粉症で鼻に噴霧するタイプの薬を使っている場合は、正しく使わないと鼻血が出やすくなります。心配な方は、使い方を医師に確認しましょう。
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