脂漏性湿疹と「頭のフケ」

赤ちゃんの頭にかさぶたのようなものこびりついた状態

 脂漏性湿疹は、生後1ヶ月以降の赤ちゃんによく見られる皮膚の病気です。頭に黄色いかさぶたがこびりついたような状態になり、ときに顔や首、耳の後ろ、ひどくなると体にも広がります。通常は、かゆがることはありません。

 皮脂腺から分泌される皮膚の脂分が多くなったときに、それを栄養にしているマラセチア(Malassezia furfur)という皮膚に常在しているカビが増えて、脂漏性湿疹が起きると考えられています。

 赤ちゃんは皮脂の分泌が活発なので、脂漏性湿疹が起きやすいのです。

赤ちゃんの脂漏性湿疹はスキンケアで治る

 赤ちゃんの脂漏性湿疹は、スキンケアで対処します。よほどの重症でない限り、特別な薬を使う必要はありません。医師に相談すれば、正しいスキンケアの方法を説明してくれます。

 入浴時に、シャンプーをよく泡立てて、やさしく頭皮を洗ってあげて下さい。入浴後は、よく乾かしてから、保湿剤をぬってあげましょう。このようなスキンケアを続けることで、赤ちゃんの脂漏性湿疹は自然に良くなっていきます。通常は、1歳までに治ります。

 かさぶたが特にひどい場合は、親水クリームを処方します。これを頭部に塗ると、かさぶたがふやけて、取り除きやすくなります。その上で、シャンプーで頭皮を洗ってあげて下さい。

 脂漏性湿疹とアトピー性皮膚炎が同じ場所に同時にみられることがあります。この場合は、弱めのステロイドをぬるとよいでしょう。医師に相談してください。

頭の「フケ」も同じ原因

 思春期の子どもや、大人にみられる、頭の「フケ」も、脂漏性湿疹と同様にマラセチアが原因です。「フケ」は、薄毛や脱毛にもつながります。赤ちゃんとは違って、自然に良くなることはあまりありません。

 「フケ」だけでなく、頭皮のかゆみや赤みが強い場合は、ステロイドを頭皮にぬると良くなります。髪の毛でおおわれている場所なので、ステロイドのローション製剤という、べたつきのない薬を使います。

 「フケ」に対しては、抗真菌薬(カビの殺菌薬)を含んだシャンプーを毎日使って髪の毛を洗うことがすすめられます。例えば、「コラージュフルフルネクストシャンプー」という、抗真菌薬(ミコナゾール)が配合されたシャンプーが薬局で買えます。毎日のシャンプーがそのまま治療になりますので、薬を塗るよりも負担が少ないです。フケが治っても、再発予防に、週に1回は抗真菌薬のシャンプーを使いましょう。

Q&Aコーナー

Q:赤ちゃんの脂漏性湿疹とアトピー性皮膚炎が同時に起きるとどうなりますか?

A:赤ちゃんの脂漏性湿疹の部分が、赤くなっていたり、じゅくじゅくして汁が出ていたり、あるいはかゆみが強いような場合は、アトピー性皮膚炎も同時に起きている可能性があります。こうなると、皮膚が荒れて、細菌の感染も起きやすくなります。ステロイドや抗菌薬のぬり薬を使って治療します。脂漏性湿疹が頭部より下に広がることはないので、首や手足の関節部に湿疹がある場合は、アトピー性皮膚炎の可能性が高いです。医師に相談して下さい。

Q:赤ちゃんの脂漏性湿疹が、重い病気の症状の可能性はありませんか?

A:脂漏性湿疹は、1歳までに自然に良くなることがほとんどです。脂漏性湿疹がなかなか良くならない場合、次の2つの病気かもしれないと考えて診察します。免疫不全の可能性と、ランゲルハンス組織球症という血液のがんの可能性です。どちらも珍しい病気ですし、脂漏性湿疹以外にも全身にさまざまな症状が出ますので、過剰に心配する必要はありません。医師に相談して下さい。

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