風疹

 風疹は、風疹ウイルスによって起きる感染症です。妊婦がかかると胎児が先天性風疹症候群になってしまうので、麻疹(はしか)なみに、流行予防のために重点的に対策がとられています。麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)で予防ができます。1歳と年長時の2回のMRワクチンの定期予防接種を確実に受けることが大切です。また、妊娠を考えている場合は、事前に風疹の抗体価をチェックしましょう。

妊婦が風疹にかかると胎児にさまざまな異常がおきる

 妊婦さんが風疹にかかると、胎児の臓器にも風疹ウイルスが侵入し、胎児に先天性風疹症候群という病気を起こします。胎児の臓器がかたち作られる妊娠16週未満の感染で、先天性風疹症候群の危険があります。特に、11週未満で風疹にかかると、先天性風疹症候群の発症率は90%もあります。影響を受けやすい臓器は、耳、目、心臓です。先天性風疹症候群の胎児には、難聴や白内障、網膜症、心奇形、低出生体重、発達の遅れなど、様々な病気が生じます。胎児が死亡することもあります。

 妊娠を考えている方は、ぜひ、パートナーと一緒に血液検査を受け、風疹の抗体価を調べましょう。検査の結果、感染を阻止するだけの十分な抗体がないと分かれば、風疹ワクチンを接種しましょう。新宿区にお住まいのかた方は風疹抗体検査やワクチン接種に公費助成があります。区役所で検診票/予診票を発行してもらいましょう。

風疹は かぜ と区別がつきにくい

 子どもの風疹は、一般に軽症です。微熱、のどの痛み、目の充血、頭痛や悪寒からはじまり、顔や首にピンク色の発疹が出て、体の方へ広がります。3日程度で発疹は全て消えます。発疹が出ないことも珍しくありません。おとなが風疹になると、もう少し症状が強く、発熱や関節の痛みがみられます。しかし、やはり自然に治ることがほとんでです。

 子どもやおとなが風疹にかかっても、ほとんどの場合、一般的な かぜ と区別がつきません。風疹と確定診断するには、血液検査が必要ですが、症状が軽いので通常はそこまでやりません。知らないうちに、妊婦さんが風疹患者と接触してしまい、赤ちゃんが先天性風疹症候群になるおそれがあります。したがって、風疹が世の中で流行しないようにしないと、先天性風疹症候群で苦しむ赤ちゃんが出てきてしまいます。

MRワクチンを2回接種することが大切

 風疹は、ワクチンで予防できます。全ての子どもが、1歳と年長時の2回、麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)の定期接種を受けることになっています。特に、年長時に行う2回目の接種を忘れることがありますので、気をつけましょう。

 医療従事者や、子どもと接する職業の方で、MRワクチンを2回接種したかどうか分からない場合は、ぜひ抗体価をチェックすることをおすすめします。

Q&Aコーナー

Q:風疹が「三日ばしか」とよばれるのはなぜですか?

A:風疹は、全身に発疹が出る点で麻疹(はしか)と似ています。しかし、麻疹に比べてはるかに軽症で、3日で発疹が消えるため、古くから「三日ばしか」と呼ばれていました。「三日ばしか」は風疹の俗称であり、風疹と麻疹は全く別のウイルスで起きる、全く別の病気であることに気をつけてください。

Q:妊娠してから検査をしたら、風疹抗体価が低いことが分かりました。どうすればよいですか?

A:妊娠中は風疹ワクチンが接種できません。妊娠後期になるまで、風疹に感染しないようにするため、妊娠24週頃までは、人混みや、子どもの多い場所への出入りを避けましょう。また同居家族に風疹ワクチンを接種してもらいます。風疹が流行している状況でなければ、胎児が先天性風疹症候群を発症する危険は低いですので、過度に心配する必要はありません。分からないことがあれば、医師に相談してください。
 次回妊娠に備え、出産後になるべく早く、風疹ワクチンを接種しましょう。

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