赤ちゃんのスキンケア

 皮膚には、身体を病原体から守るという重要な役割があります。さらに、赤ちゃんの皮膚が荒れていると、将来的にアトピー性皮膚炎や食物アレルギーを起こしやすくなることも分かっています。赤ちゃんが健康に過ごせるように、早いうちから正しいスキンケアをしてあげましょう。

ヘアシャンプー、ボディソープできれいに洗おう

 赤ちゃんは汗っかきです。口のまわりはよだれがつきますし、おむつの部分はおしっこやうんちで汚れます。1日1回、シャンプーやボディソープを使ってしっかりと洗ってあげましょう。

 泡をたっぷりととって、指の腹でやさしく洗います。首や股は、しわを伸ばして洗いましょう。ガーゼなどを使う必要はありません。すすぎは、シャワーかかけ湯、温度は38℃~39℃がちょうど良いです。赤ちゃんは顔に水がかかっても平気です。

 洗った後は、柔らかめのタオルで、水分をとります。タオルでゴシゴシと拭くのではなく、タオルを押さえて水分を吸いとりましょう。首や股、手足の関節部のシワをのばして水分をとるのを忘れないように。

お風呂の後に、保湿剤+白色ワセリンでスキンケア

 スキンケアで重要なのは、第一に皮膚の保湿です。医薬品としては、ヘパリン類似物質(ヒルドイドR)があります。また、市販のものでも、さまざまな種類の赤ちゃん用の保湿剤がありますので、いくつか試して赤ちゃんに合うものを使ってあげて下さい。保湿剤は手でやさしくぬり広げます。ぬった後にティッシュがはり付くくらい、たっぷりと使うようにしましょう。入浴後は、皮膚の角質層から水分が失われやすくなっています。皮膚が乾燥しないよう、入浴から時間を空けずに、念入りにスキンケアをしてあげてください。

 第二に、皮膚のバリア機能を保つことも重要です。これには白色ワセリン(プロペトR)が最も適しています。白色ワセリンはベトベトするのが難点ですが、皮膚を刺激する物質が含まれていないので、安心して赤ちゃんに使うことができます。湿疹があって、皮膚が赤くじゅくじゅくしている場合は、皮膚のバリア機能が損なわれており、保湿だけでは不十分です。白色ワセリンを厚めにぬって、皮膚を保護してあげましょう。白色ワセリンは、皮膚から水分が蒸散するのを防ぐので、保湿の効果もあります。

 おむつかぶれについての記事も参考にして下さい。

赤ちゃんに保湿剤をぬることで、アトピー性皮膚炎が予防できる

 新生児のときから、生後8ヶ月くらいまで、定期的に乳液タイプの保湿剤をぬると、アトピー性皮膚炎や湿疹をおこす赤ちゃんが減ったという日本の大規模な研究があります (Allergy Clin Immunol 2014;134:824)。スキンケアが、アレルギー疾患の予防につながることが分かります。ちなみに、この研究で使われた保湿剤は、資生堂の2e /ドゥーエという乳液です。

Q&Aコーナー

Q:赤ちゃん用のスキンケアローションは、どのようなものがありますか?

A:セラミドは、化粧品によく使用されている成分で、保湿やバリア機能修復効果があります。このセラミドを含む赤ちゃん用のスキンケアローションが多数、市販されています。具体的には、ママ&キッズベビーミルキーローション(ナチュラルサイエンス)、Curelローション(花王)、ミルふわベビーミルキーローション(和光堂)などがあります。

Q:保湿剤は1日に何回くらい使えば良いですか?

A:全身に保湿剤をぬるのは、朝のお着替え時と入浴後の1日2回くらいがよいでしょう。赤ちゃんは寝ている間にたくさん汗をかきますので、朝のお着替え時は、汗を拭きつつ、保湿剤をぬります。入浴後は、皮膚から水分が失われやすくなっていますので、間を空けずに、念入りにスキンケアをしてあげてください。
 あとは、必要に応じて、部分的に保湿剤をぬりましょう。例えば、授乳後に口のまわりを拭いたら、保湿剤をぬることで、口のまわりの肌荒れを防げます。おむつを替えたときも、おしりふきできれいにしたら保湿剤をぬると、おむつかぶれを防げます。

Q:日焼け止めは使った方が良いのですか?

A:赤ちゃん用と表示されている商品でも、赤ちゃんの肌には刺激が強すぎることがあります。生後6ヶ月未満では、日焼け止めを使用する時は特に気をつけてください。肌に合わないようなら使うのを止めてください。生後6ヶ月未満では、そもそも直射日光に長時間さらさないように気をつけましょう。ただ、まったく日を浴びないと、ビタミンD不足になってしまいます(ビタミンDとカルシウムの記事を参照してください)。
 生後6ヶ月以降で、日射しの強い日に外で過ごす場合は、市販されている赤ちゃん用、子ども用の日焼け止めクリームを使用しましょう。

Q:アトピー性皮膚炎で薬をぬっている場合、日焼け止めはどうやって使えばよいですか?

A:アトピー性皮膚炎などで、ぬり薬を使っている場合は、それらをはじめにぬってから、その上に重ねて日焼け止めをぬりましょう。日焼け止めを直接ぬらないことで、皮膚への刺激を減らせます。日焼け止めは伸ばしすぎると効果が減る上に、皮膚をこすることで刺激になるので、少し厚めにぬります。

関連記事

  1. おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)

  2. アレルゲン免疫療法で花粉症を根本から治す

  3. アトピー性皮膚炎

  4. 子どもの耳垢(耳あか)

  5. 感染性心内膜炎

  6. 学校での検尿で異常を指摘されたら

PAGE TOP